フランス・アルザス地方を代表する美しい地方都市ストラスブール。 セバスチャン・ユベールは、この「美食の都」としても知られるストラスブールで活躍する新進気鋭のパティシエです。「おいしく、美しく、シンプル」(bon,beau,simple)。これがセバスチャンの菓子作りの哲学です。「本物でありたい、余計なものはいらない」と徹底的に材料にこだわり、見た目の美しさと繊細な味を大切にし、常に新しいもの、より良いものを作り出すことを目標にしています。 独特の食感と味わいを持ったマカロンや、手作り感溢れるボンボン・オ・ショコラ、そして季節のフルーツの味をそのまま閉じ込めたコンフィチュールなど、フランス直輸入の香りと味のハーモニーを、どうか存分にお楽しみください。
セバスチャン・ユベール(Sébastien Huber)氏は1978年にフランス中部 リモージュで生まれました。パティシエ(菓子職人)だった父・ベルナールの独立開業に伴い、父の生地ストラスブールに移住しました。店舗の上に住まいしていたことで、幼少の頃から自然に父の仕事場である菓子工房に出入りし、見よう見まねで菓子を作っていました。そんなセバスチャンに対して父親は「静かにしていれば、工房で遊んでいても良い」といって、温かく見守っていたそうです。 菓子作りの面白さに目覚めたセバスチャンは16歳でパティシエの世界に飛び込みました。1998年には「アルザスで最も優秀な見習い」賞を獲得、フランス全体では3位になるなど若くして才能を開花させました。そして、パリをはじめとする各地で修行を積み、フランス首相公邸の専属パティシエの一員としても働きました。2001年にストラスブールに戻り、父の片腕としてさらなる研鑽を重ねたあと、2012年に家業を引き継ぎ、晴れて「バルテルミ(BARTHELEMY)」のオーナー・パティシエとなりました。 現在では、ストラスブールでも指折りのパティスリーとして知られており、大聖堂の近くブログリ広場に面した彼の店は常に地元の人々で賑わっています。
アルザス地方をプロイセン王国が統治していた1902年にハインツという菓子職人が最初に現在の地に店を開きました。店舗はその後ヴィトント氏に渡り、1951年にはバルテルミ氏が引き継ぎました。フランスでは既存店舗を譲り受けたパティシエが新たに開業する形が一般的です。 セバスチャンの父、ベルナール・ユベール氏は1986年に「バルテルミ」を継ぎましたが、今日に至るまでの実に100年以上の長きにわたって「菓子職人の情熱」も受け継がれているのです。